2017年2月18日土曜日

発表会(中)

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年ぶりに本格的に先生についた本レッスン初日、発表会のご提案を受け、参加を決めました。発表会は翌月とすぐ。さっそく曲選びです。
 これまで弾き散らかしてきた曲から1カ月でまとめられそうな曲はこれしかあるまい。 ショパン・ノクターン(Op.9-2)、通称2番。
 ショパンの中で一般の人に最も馴染み深い曲でしょうか。ソチ五輪フィギュアの真央ちゃんの演技にかかっているのを聴いて、2年半前、ピアノ再開のきっかけとなった曲でもあります。
 先生「暗譜はできます?」。
 私「できません」(きっぱり。1ヶ月では自信ありません)。
 先生「おとなは楽譜ありを認めているのでいいですよ」。
 自分「(ほっ)」。
 難曲が多いショパンの中で最も取り組みやすい曲なので、うまい子どもだと小学生高学年あたりから発表会で取り上げていますよね。自分は、ぐだぐだ舟歌、ボロボロ英雄ポロネーズ、それに別れのエチュードやらにかかりっきりで、最近はすっかりご無沙汰でした。久々なのでかなり適当ながら先生の前で弾いてみて、これならいけそう、ということで即決定しました。
 とはいえ、指摘されて初めて気づく誤音の多さよ。思い込みでずっと間違った音で弾いていた箇所がいっぱいありました。家に帰って練習しても間違った指運びが染み付いていてなかなか修正できません。正しい音で弾こうとすると演奏全体が乱れてしまうのが困りもの。この修正が大きな課題の一つでした。そして改めて楽譜を眺めていまさら発見というかなんというか。この曲は8分の12拍子だったのですね。左手の3連符の印象が強くて、ずっと三拍子かと思っていました。ワルツ?違うって!夜想曲ですから。
 レッスン第2週目。発表会からひと月をきったため、課題のハノンとツェルニーはしばらくお休みです。
 そして新たな発見というか教えてもらったポイント。ノクターン2番の第1小節は8分音符のシ♭のみ。1小節12拍子の曲なのですが、冒頭一音だけ、1小節1拍子。ちなみに別れのエチュードも同じような始まりですね。このシ♭一音をきれいに鳴らすのが、真面目にやればやるほど難しいのです。次のソをp(ピアノ)でありながらクリアに聞えるように控えめに鳴らすシ♭。ここだけで何十回家で練習したことでしょう。
 続いて弾き進めると、少し速いとご指摘。下手な演奏ほどゆっくりでいいところが速くなるものですよね。先生は自分の右手に立ってずっと歌いながら指揮をとるように指導してくれます。
 ところで私が愛するピアニストの一人、カツァリス氏のYouTube動画がけっこう上がっていまして、その中のショパンの曲のレッスン講座が好きでよく見るのですが、しょっちゅう「歌うように」と言っています。ショパン本人もオペラ好きだったそうな。そしてスラーのお話。これまで、お玉じゃくしに気を取られてスラーは知ってはいても強く意識したことがありませんでした。先生曰く、歌には必ず息継ぎがある。ピアノにも同じように息継ぎのようなポイントが必要、とのこと。そしてスラーが息継ぎのようなものだと。スラーの始まりはそっと弾き、山で盛り上げるように、そしてスラーの終わりでそっと弾く。まるで息をするように。これを忠実に実行するだけで随分感情表現が豊かにできたような気がします。
 そして最後の難所のトリルにもアドバイスを頂戴。「タラララ、タラララ…」。弾くたびに数が狂います。速く弾けば弾くほどわけがわからなくなります。ある時は5連、ある時は7連。数えてみて実は6連と初めて知りました。数を意識して弾くと不思議なものでますますわけがわからなくなります。たった6回なのに。そこで。
「①タラララ、②タラララ、③タラララ、④タラララ、⑤タラララ、⑥タラララ」と考えるのではなく、タラララを2つひとまとめにして、3つの塊にします。
「①②タラララタラララ、③④タラララタラララ、⑤⑥タラララタラララ」。という具合に。6つから3つになったぶん間違えなさそうでしょう?もしこの部分で迷いがある方はお試しあれ。
 あげているときりがないのでこの程度で割愛しますが、ノクターン2番について先生からいっぱい教わりました。簡単と思われましたが流石にショパンの曲であります。意図を理解して弾くとなると1ヶ月では全然足りませんでした。
 教室入門から1カ月。ぐだぐだ舟歌もボロボロ英雄ポロネーズもそのほか色んな曲は封印して、家で弾くのはひたすらノクターンのみでした。間違って思い込んでいた音もようやく正しく弾けるようになり、ミスタッチも減り、これならなんとかなるかな。2016年12月初め、自分にとって37年ぶりとなる発表会を迎えることとなりました。

発表会(下)に続く
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