2017年2月15日水曜日

発表会(上)

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 2016年11月初旬。
 今度の藤沢の教室はカワイのグランドピアノ。家のヤマハのアップライトより鍵盤が少々重く感じられますが低音の響きが全く違います。体験レッスンではショパンの舟歌ではなく別れのエチュードをみてもらいました。
 この日は通常の稽古日ではなかったため、先生はお子さんを片手で抱っこしながらのレッスン。もう一方の手で実演してくれたりですごいなと思いました。
 歌いながら、そして指揮しながらのご指導。もちろん間違った音符は指摘してくれますが、ミスより音楽性重視が嬉しいです。
 例えば中盤のこの2つの小節。

 前=f、後=p。この変化はわかりますよね。そしてレ#とソ#がレ♮とソ♮に変化しています。このレとソの音をほんの少し強調してかつfからpに移行することで、沈んだ雰囲気が出るとアドバイスを頂きました。この他にも譜面に潜むショパンの意図するメッセージを教えていただき目からうろこ。あっという間の40分でした。
 そして最後に先生。
 「練習曲(ショパンのものではありません)をやれば絶対にうまくなります。次回からハノンとツェルニー40番を合わせてやりましょう」。そして続けてさらりと「来月発表会なので出ませんか」。この時自分は、発表会にはあくまで伺うつもりで、出演するつもりは全くなく言葉を濁して体験レッスンは終わりました。

 11月第二週目の土曜日。初の本レッスン。
 課題のハノン1番。「ダラララララララ」「ダラララララララ」と上昇して下っていくやつです。小学校の時にやりました。毎日5分ほど練習し、そこそこ弾けたつもりで臨みました。
 両手で弾いた後先生。「左手だけで弾いてください」。
 「ダ、、ラ、、ラ、、ラ、、ラ、、ラ、、ラ、、ラ」。
 あれ?めちゃめちゃ、もつれる。音も弱々しく、まるで赤ちゃんが弾いているかのよう。
 両手に戻るとまともに聞こえますが、今度は拍を意識するように、と。4連符の1音目をわざと強く弾いて拍をつかみます。結局初レッスンのハノンは、全くできていないことを思い知ることに。
 そしてツェルニー40番の一曲目。こちらも拍を意識、わざと連符の1音目を強く弾きます。ゆくゆくはレガートに、ということでした。こちらも全然だめ。
 前の投稿でも書きましたが、再開してから拍を意識して弾いたことがなかったので、易しいと思っていた2つの練習曲を馬鹿にできないことを痛感。基本は本当に大事だと思い知った次第です。
 こんな自分がいま大曲、舟歌を弾かせて欲しいとはとても言い出せなくなりました。そして前回に続きの別れのエチュード。
 一通りレッスンが終わったところで、先生は再び優しくイケイケなご提案。
 「発表会に出ませんか」。「ピアノはスタインウェイですよ」「発表会の経験は絶対あとで生かされます」。
 私は最初は難色を示しましたが、先生のプッシュに完全に押し出されました。経験はあとで生かされるという言葉に動かされました。
 私「出ます!!」。
 先生「曲はどうしましょう」。
 私「1ヶ月でできるものですよねー」。
 最初は舟歌を教わろうと37年ぶりに教わり始めたピアノ教室。それが思わぬご提案でいきなり発表会出演になりました。もちろん舟歌なんぞ弾けるわけもありません。
 「そうですねー。では」。
(発表会(中)に続く)

 
 

2 件のコメント:

  1. 私も50代で趣味でピアノを弾いている男性ですが、テクニックが昔と今とでは全然違いますね。男性だと先生を探すのが確かに大変ですね。それと、良い先生にめぐり合うのも難しいです。発表会を見ると、その先生のレベルが大体分かるような気がします。

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  2. galois225さま。コメントありがとうございます。
    私の苦労をご理解いただき嬉しいです
    発表会で先生のレベルがわかるという件は誠に同感です。自分のブログで一旦書こうとしましたが、結局人の発表会の悪口になりそうなのでやめました。といいつつご説明すると、知人の発表会を昨年見て、あまりのグダグダな運営ぶりに先生は大切と痛感したのです。そういうわけで先生選びに慎重になった次第です。ところが成人男性という立場だと先生を選ぶどころか、選別される立場になってしまうという悲劇に見舞われるのですね。ともかく、発表会の続きの話をいま書いているところでして、今後もよろしくお願いいたします。

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