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ピアノとは無関係の空手の組手でやってしまった指脱臼(詳細は当ブログの「鬼が来た〜」にて)から、早やいものでもうひと月。ショパンエチュードを弾いて脱臼なら名誉の負傷ですが、空手で負傷とはお話になりません。指があり得ない方向に反っくり返るという、ピアノ弾きには身の毛もよだつ体験をし、大好きなピアノの稽古はしばらく片手のみを余儀なくされたこの2月でありました。
指は固定していたせいで、いまだに関節付近はガチガチに腫れというかむくみがあります。一方、指先と第二関節あたりまでの筋肉は動かしていなかったせいか、押せば骨の感触がわかるほど痩せてしまいました。
負傷から4週間経った3月初旬、ようやく指を曲げるトレーニング開始です。
通院している整形外科のリハビリ施設には、首を引っ張ったり、足を引っ張ったり、電磁波を局部に当てたりだの、さまざまな機械があります。私は、ジャグジーのような電磁波とともに泡が出る温水が入った設備に手を突っ込み、グー、パーを繰り返すトレーニングです。指を自力でひと月ぶりに曲げてみます。パーからグー!いきなりズキッと引きつるような痛み。でも指を見ると、ん?全然曲がっていません。がんばっても曲がる角度は30度程度。拳が握れるほど曲げられるまで相当時間がかかりそうだな。リハビリが終わると、指はまた器具で固定されてしまいました。これは自分で簡単に取り外せるのですけど‥。
家に帰ったら、負傷した指の固定器具を外して突き指用のサポーターをはめて緩めの固定。両手での演奏にチャレンジしました。もちろん医者に内緒です。相談したらダメと言うに決まっています。強めに鍵盤を押し込むとズンと痛みが走りますが、普通に弾く分には問題なさそう。ほぼひと月ぶりの両手で練習。もうわくわくです。
ハノン。厳しいかと思いきや全く問題なし。
ツェルニー40−3。右手メインの曲のため、いけるいける。
幻想即興曲。しばらく左手をつかっていなかったのでもつれまくりですが、負傷した指を黒鍵に引っ掛けない限り、ほぼ普段の状態でできそう。
両手でピアノを奏でられる喜びといったらありません。幻想即興曲の中盤、もつれて、ころんでどうしよもありませんが、それでもメロディーの美しさにうるっときたりします。両手で弾ける、そんな当たり前のことに大感激です。
3月初旬、いよいよ両手でのレッスンに臨むことにしました。
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