演目はショパンのノクターン8番。
失意の出来だったのはご報告した通りです。
緊張による手の震え、左手のバスでの大きな音外し、そして譜めくりの失敗で演奏中断。この日までに追い込めたつもりが大失敗の連続でした。
それからひと月。日中最高気温が28度越えの夏日の土曜日、入ったばかりのサークルの発表会に出ました。演目は同じノクターン8番。今回はリベンジです。
会場への道中で見つけた立ち食い蕎麦屋で、とても暑かったので冷たい蕎麦と天丼セットで腹ごなし。吹き出す汗を拭き吹き、会場に到着しました。
ところで自分で言うのもなんですが、私はとてもおっちょこちょいなんです。
空手の審査会で胴着の下(ズボン)を忘れたり、稽古で帯を忘れたりなんてしょっちゅう。
大事な時にやってもうた!がとても多いんんです。
そして今回、会場についてふと足元に目をやると……。
スニーカーやないか!!!!
スーツにスニーカーで来てしまった。会場に着くまで気づかないのもどうかしているのだが。いやはやどうしよう。とりあえずはリハーサルか。待合室にはドレスに着飾った女性たちや蝶ネクタイの男性も。これはスニーカーではさすがに恥ずかしいな。
リハーサルの持ち時間は3分。緊張の原因と思われる照明がこちらの会場では柔らかめで助かった気分。この時点では緊張していないのでピアノの音質は冷静に分析できます。憧れのスタインウエイ。タッチが軽く、ものすごくまろやかに会場に綺麗に響き渡るのがわかります。苦手な部分をさっとさらって、リハは次の人にバトンタッチ。
すぐさま近所の靴屋をググります。するとあった!徒歩5分にABCマート!
どうでも良い一番安い革靴を購入して会場に戻ると、ショパンの華麗なる大円舞曲の調べが会場の廊下にも響いていました。もう1曲めの人だ。出番まではあと1時間か。
自分の3人前で舞台袖に行きました。みんな緊張していると言いつつ、上手に弾いているなあ。そして何より暗譜の人が圧倒的に多い。自分は楽譜持参です。前回失敗した原因の一つ、iPadではなく、1ページ目だけコピーして2ページ目に貼り付けた普段使っていた楽譜です。
緊張感を和らげるには深呼吸をすること、アロマオイルを嗅ぐこと、などを勧められました。アロマオイルは買いそびれたので、深呼吸だけはトライ。これで心拍数はある程度下げられるんんでしょうね。
舞台袖で待機していると時間が経つのが早い!すぐに自分の順番が来ました。
(続く)
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